●園長から |
●統合保育の保育方針 |
●統合保育とは |
●湯田保育園の統合保育 |
●Q&A(よくある質問から) |
< 方 針 > | ||
障がいという面ばかりに目をとらわれるのではなく、人間らしく、自然さを大切に、より本物(子どもの本当の姿)をみつめ、子どもと親と保育者がともに育ち合う。 保育園は障がいをもつ子にとっても仲間との生活の場、心を作り身体を作る場である。障がいの治療を主目的としない。 |
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< 統合保育の基本的な考え方 > |
①障がいの種別や程度には原則として制限を設けない。 |
②障がい児保育の形態は健常児との統合保育で行う。 |
③障がい児保育の専門性を高めるため、障がい児保育担当の指導員を配置する。 |
④行政や他専門機関との密な連携の上で保育をすすめる。又、応援を受ける。 |
⑤子どもに応じた柔軟な保育を行う。 |
⑥障がい児保育には原則として障がい児保育担当の保育者を専任担当制で配置する。 |
⑦担当保育者だけでなく、保育園全体で受け入れる。 |
⑧椅子など障がい児保育に必要な保育用品は保育園側で整備する。 |
⑨家庭との連携をとり、家庭と保育園とで一致して保育を進める。 |
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保育園は誕生から就学までのお子さんを対象としていますが、障がいをもつ子どもの保育は、特別保育事業の一つとして、1974年より行われてきました。 現在の制度は、「特別保育事業の実施について(1998年)」という通知に基づいて行われており、条件を満たしている場合には入園の申請をする事ができますが、予算の制約や、それぞれの自治体や保育所の受入態勢や保育方針などにより、希望されるお子さん全てが入園できないのが現状です。 また、保育園に入るには「保育に欠ける(仕事などの事情で、家庭で保育ができないことを言う)」という条件を満たさなければなりません。 なお、厚生省の基準は次のとおりになっています。 |
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保育に欠ける障がい児であって次の①及び②に該当するものであること ① 集団保育が可能で日々通園できるもの。 ② 特別児童扶養手当の支給対象障がい児。 (所得により手当の支給を停止されている場合も含む。) |
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厚生省の基準では「障がい児の特性等に十分配慮して健常児との混合により行うものとする」とされており、統合保育という形態で行われる例が多いようです。 私たちも保育園は障がいの治療施設ではなく、子どもの生活や遊びの場であり、障がいのある子とない子が共に育ち合うことが大切と考えていますので、障がい児保育担当の保育者を配置し、一人ひとりの障がいに配慮したうえで統合保育を行っています。 厚生省の基準では「障がい児の特性等に十分配慮して健常児との混合により行うものとする」とされており、統合保育という形態で行われる例が多いようです。 私たちも保育園は障がいの治療施設ではなく、子どもの生活や遊びの場であり、障がいのある子とない子が共に育ち合うことが大切と考えていますので、障がい児保育担当の保育者を配置し、一人ひとりの障がいに配慮したうえで統合保育を行っています。 |
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< 保育日課 > |
以下に掲げるものは基本的なもので、お子さんの状況や親御さんの就労状況などを考慮して日課を組んでいます。 |
~9:30 | 登園・視診・自由遊び |
10:10 | 設定保育 |
11:40 | 給食・掃除 |
13:00 | 午睡 |
15:00 | 自由遊び |
16:30~ | 降園 |
< 集団参加のプログラム > |
統合保育(集団参加)の段階的なプログラムを組んでいます。 特に、入園当初の慣れ(慣らし)保育はお子さんに急激な変化や負担がおこらないように、充分時間をかけて慎重に行っています。 |
< 障がい児保育用品の整備 > |
障がい児保育室を核として、障がい児保育に必要な用品を整備しています。概要は次のとおりです。 |
椅子及び坐位保持装置 | 坐位保持装置、順応椅子、オルソーチェアー、前受椅子、手摺つき椅子、前受式便座など |
移動具 | SRCウォーカー、ウォーカー、バケットバギー、各種バギー、クルーザーなど |
遊具 | 各種遊具、絵本など |
訓練具 | 各種マット・ロール、感覚統合器具、各種ボールなど |
コミュニケーションエイド | パソコン、ビッグマック、スピークイージーなど |
自助具・環境改善 | 各種手摺、スプーン・フォーク、フードプロセッサー、各種鋏など |
救急用品 | 異物除去器、気道確保キット、救急用人口蘇生器セットなど |
その他 | 電動工具、各種工具、遊具材料、身長・体重計、書籍など |
< 障がい児保育の対象児 > |
保育園の主管課である山口市児童家庭課と協議のうえ、障がいのあるお子さんを別枠とするのではなく当保育所の定員180名の枠内で受け入れるようにしています。 人数は定員の一割程度が適当と考え受け入れの目安としていますが、近年は上回ることが多くなっています。(平成11年度は17名の障がい幼児が入園されています) |
< 入園システム > |
障がいのあるお子さんも「保育に欠ける」という入所条件を満たす必要があります。私たちは、障がいのあるお子さんについては一般的な入園要件を排し、障がいを持つことが入園要件のひとつに上げられるべきという考えをもっていますが、現時点では、「保育に欠ける」障がい幼児に限られています。 1974年から現在まで、98名の障がい幼児を受け入れてきました。障がい種別は脳性麻痺などの肢体不自由34名、自閉症30名、知的障がい24名、その他5名となっています。 なお、受け入れ態勢を整えるために、入園前に担当課と一緒に事前面接を行っています。 近年、障がいあるお子さんの利用できる社会的資源が充実しつつあり、保育園に入園される前に障がい児小集団を経験されるケースが増えてきました。 なお、新年度(4月)の入園を希望される場合には、4ヶ月前(12月初旬)より受付を行っています。 |
< 専門家の応援 > |
[障がい児保育担当嘱託医の設置] |
1990年より障がい児保育担当の嘱託医(児童精神科医)の設置して、統合保育のスーパーバイザーとしてサポートいただいています。また、専門知識の講習をしていただいたり、保護者への療育相談などを実施しています。 |
[理学療法士による「保育(参加)指導」の実施] |
1991年より理学療法士による「保育(参加)指導<年12回開催>」を実施して、運動障がい児のポジショニング指導、関連知識の講習会や保育用品の整備に関する助言をいただくなどの援助をいただいています。 |
[インリアル・アプローチによる勉強会の開催] |
1991年より言語療法士の先生をお招きし、インリアル・アプローチに基づく勉強会を年2回開催しています。この勉強会は外部にも公開しています。 |
[関連機関との連携・ネットワーク] |
集団の中でお子さんの発達を援助して行くという保育の専門性の立場から、お子さんの利用している機関と連絡を取り合い意見交換をしたり、相互に訪問し合うなど連携を取っています。また、ケースカンファレンスを実施したり、講師として指導いただくなどの活動も行っています。 |
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Q | 専門機関を併用することは可能ですか。 |
A | 可能です。現在入園されている方も平均して3ヶ所の専門機関を利用されています。 専門機関の療育などの終了後、登園して下さい。 |
Q | 保育時間は何時から何時までですか。 |
A | 8時30分から17時30分の間で利用できます。 また、就労の状況などから延長保育を利用することも可能です。 |
Q | 食事がうまく食べられないのですが。 |
A | 栄養士と相談のうえ、流動食やミキサー食、刻み食やアレルギーの除去食などお子さんに応じた給食を準備します。 |
Q | 何歳から利用できますか。 |
A | 産休明けから、小学校入学まで利用できます。 ただし、障がい児保育を希望される方は、特別児童扶養手当を受給していることが条件となります。 |
Q | 風邪薬など投薬していただけますか。 |
A | 医師の処方したもので、一回量がはっきりしているもの、さらに、医師や保護者から依頼されたものについてのみ対応しています。 |
Q | 特別な椅子が必要です。 |
A | 椅子や歩行器などの保育用品については、原則的に保育所の方で用意するようにしています。 |
Q | 歩けない四歳の子ですが、年中クラスに入れますか。 |
A | 統合保育は障がいのあるお子さんだけでなく、障がいをもたないお子さんにとっても欠かすことのでき ないものと考えています。障がいをもたないお子さんのためにも生活年齢を重視した集団作りを行なっています。 |
Q | 保育園での様子を詳しく知りたいのですが。 |
A | 口頭でお伝えするだけでなく、専用の書面を用意し、保育園の様子と家庭での様子を相互に伝え合うようにしています。 |
Q | 保育者の配置はどうなっていますか。 |
A | 特別児童扶養手当を受給されているお子さんについては、障がい児保育担当の保育者を配置して 、クラス担当の保育者と協力し合いながら、集団の中で援助などを行なっています。なお、障がい児保育担当の保育者の配置基準は2対1(お子さん二人につき一人の保育者を配置するという山口市の基準)となっていますが、年齢や障がいの程度などを考慮しながら再配置しています。 |
Q | 専門機関を併用することは可能ですか。 |
A | 可能です。現在入園されている方も平均して3ヶ所の専門機関を利用されています。 専門機関の療育などの終了後、登園して下さい。 |
Q | 保育園を見学したいのですが。 |
A | いつでも見学できます。ただし、準備等がありますのでできれば事前に連絡いただけるとしあわせます。また、育児相談も行なっていますので、お気軽にご利用下さい。 |
Q | 専門的な療育をしていただけますか。 |
A | 保育園は子どもにとって生活や遊びの場なので、特別な療育は実施していません。ただし、保護者の方がこられ、障がい児保育室などを利用して特別な療育等を行われることは可能です。 |
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